【す だ ち】徳島大学附属図書館報 第128号
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○「知的感動ライブラリー」(全100回)の一覧表

徳島大学附属図書館「知的感動ライブラリー」(全100回)一覧表
総合科学部教授 石川榮作

平成19年(2007年)4月に附属図書館長に就任したのをきっかけに、「知識よりもまずは感動を!」をモットーにして、学生に知識だけではなく、感動をも与えて、それによって学生に主体性を身につけてもらい、自主的な学習意欲を掻き立ててもらうことを目的に、同年5月より本メールマガジンに連載を始めた「知的感動ライブラリー」も、8年の歳月を経て、今回で当初からの予定であった100回目を迎えました。2年間の附属図書館長の職務を終えたあと、引き続いて4年間、総合科学部長をも務めることになり、その激務の中での毎月1回の執筆はかなりハードな作業ではありましたが、逆に原稿執筆のための映画・オペラ鑑賞や読書を一つの楽しみとして、集中力を働かせることで、なんとか当初の目標を達成させることができました。

振り返ってみますと、これほどよく書き続けたものだと、自分でもびっくりしていますが、メモによると、まだまだ取り上げたい作品はたくさんあります。たとえば、夏目漱石原作の映画『それから』・『我輩は猫である』・『こころ』、川端康成原作の映画『雪国』・『古都』・『千羽鶴』、谷崎潤一郎原作の映画『春琴抄』・『細雪』や三島由紀夫原作の映画『炎上』あるいは『金閣寺』・『永すぎた春』、井上靖原作の映画『氷壁』などといった日本文芸作品関係のものをはじめ、松本清張原作の映画『点と線』・『砂の器』・『張込み』や五木寛之原作の映画『青春の門』などの娯楽作品も候補に挙がっていました。今回の100目で初めて取り上げました山田洋次監督の『寅さん』シリーズもできれば48作すべてを紹介したいところでした。オペラ作品についても、モーツァルト作曲の歌劇『フィガロの結婚』や『ドン・ジョバンニ』・『コシ・ファン・トゥッテ』もまだ取り扱っていません。チャイコフスキー作曲のバレエ『白鳥の湖』や三枝成彰作曲のオペラ『忠臣蔵』なども取り上げたい作品でした。そのほかにも挙げればきりがありませんが、予定であった今回の100回で完結にしたいと思います。長い間、ご愛読いただき、まことにありがとうございました。

このメールマガジンは毎月一つずつ読んでいくだけではなく、バックナンバーでこれまでの原稿も好きなときにいつでも簡単に読むことができるところに大きな意義があります。これから映画あるいはオペラを鑑賞していく際に、その作品がこの「知的感動ライブラリー」で取り上げられていれば、是非、活用していただきたいと思います。そのようなことを期待して100回の原稿を書いてきました。これからの映画・オペラ鑑賞の際になんらかのお役に立ちますなら、これ以上うれしいことはございません。学生の皆さんもこのような芸術作品の鑑賞を通じて、大いに感動して、それを新しい自分を見つけ出していくことにつなげていただければと思います。学ぶということは、新しい自分に出会うことです。学生の皆さんの今後ますますのご健闘をお祈りして、終わりの言葉にしたいと思います。

以下に、「知的感動ライブラリー」(全100回)の一覧表を掲載しておきます。


「知的感動ライブラリー」(全100回)一覧表


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