「心の支えとなった本16選」(全16回)一覧表
教養教育院教授 石川榮作
本年3月末をもって徳島大学を定年退職することになりました。39年間、徳島大学に在職して、いろいろな仕事の中からさまざまなことを学ばせていただきました。私はドイツ語・ドイツ文学が専門ですから、教員生活の中心にはもちろん読書がありました。読書は高校生のときから本格的に始め、大学生と大学院生の時代を経て、徳島大学に教員として着任してからも教育と研究には読書がまずは必要不可欠でした。文系教員の私にとっては、教員生活のすべてが読書から始まったと言ってもよろしいかと思います。読書は幅広い知識を与えてくれただけではなく、ときには「心の支え」ともなり、私を育ててくれたことを実感しています。定年退職を迎える日が近づくにつれて、これまで50年近くの間に読んで特に感動を覚えた本を再び取り出して再読することが多くなりました。そうしているうちにその中でもとりわけ「心の支えとなった本」について、その内容・感想などをまとめてみることを思いつき、半期の講義回数と同じ16回の連載で、メールマガジンに掲載していただきました。得意な駄洒落も毎回必ず1か所に盛り込むことを念頭において執筆しました。最も古い時代の本からだんだんと新しい現代の本となるように並べていますので、16回連載がそのまま私の「内面的成長」の記録にもなっています。私の「心の支えとなった本16選」が学生の皆さんの読書意欲を掻き立てて、内面的成長の一助となって「人間形成」「自己形成」の面でお役に立ちますなら幸いです。
以下、その16回分の一覧表を掲載しておきます。
「心の支えとなった本16選」(全16回)一覧表
- メールマガジン「すだち」第129号(2015年10月19日)
堀秀彦編『格言の花束』(社会思想社・現代教養文庫) - メールマガジン「すだち」第130号(2015年11月17日)
松下幸之助『道をひらく』(PHP研究所) - メールマガジン「すだち」第131号(2015年12月17日)
手塚富雄『ドイツ文学案内』(岩波文庫) - メールマガジン「すだち」第132号(2016年1月18日)
ゲーテ(佐藤通次訳)『ヘルマンとドロテーア』(岩波文庫) - メールマガジン「すだち」第133号(2016年2月17日)
吉川英治『宮本武蔵』(中央公論社) - メールマガジン「すだち」第134号(2016年3月17日)
相良守峯訳『ニーベルンゲンの歌』(岩波文庫) - メールマガジン「すだち」第135号(2016年4月18日)
石母田正『平家物語』(岩波新書) - メールマガジン「すだち」第136号(2016年5月20日)
ショウペンハウエル(斎藤忍随訳)『読書について』(岩波文庫) - メールマガジン「すだち」第137号(2016年6月17日)
エッカーマン(秋山英夫訳)『ゲーテとの対話』(社会思想社、教養文庫) - メールマガジン「すだち」第138号(2016年7月19日)
手塚富雄『いきいきと生きよ――ゲーテに学ぶ――』(講談社学術新書) - メールマガジン「すだち」第139号(2016年8月19日)
三島由紀夫『潮騒』(新潮文庫) - メールマガジン「すだち」第140号(2016年9月16日)
山本周五郎『赤ひげ診療譚』(新潮文庫) - メールマガジン「すだち」第141号(2016年10月17日)
三光長治『ワーグナー』(新潮文庫) - メールマガジン「すだち」第142号(2016年11月17日)
ミシェル・カズナーヴ(中山真彦訳)『愛の原型――トリスタン伝説――』(新潮社) - メールマガジン「すだち」第143号(2016年12月16日)
古田求『バルトの楽園(がくえん)』(潮出版社2006年) - メールマガジン「すだち」第144号(2017年1月17日)
髙田郁『あい――永遠に在り』(角川春樹事務所2013年)