徳島大学附属図書館では,2014年度から2年間,当館に所蔵する伊能図の学術的意義や文化財的価値を検証するため学内外の専門家・関係機関等により編成された伊能図検証プロジェクトを立ち上げ,学術調査を実施しました。
今回シンポジウムでは,同検証プロジェクトに携わった東京大学や東京文化財研究所,文化庁,伊能忠敬記念館,徳島大学の研究者の報告と総合討論が行われました。
徳大所蔵伊能図の料紙や彩色,針穴に関する史料学的研究成果について報告されるとともに,完成版伊能図である「大日本沿海輿地全図」の作製過程において,徳大所蔵伊能図(沿海地図)が極めて重要な位置づけを占めることが明らかにされました。
平日開催ということもあり,当日の参加者は報告者を含めて約50名でしたが,伊能図の針穴が明瞭な超高精細画像データを用いたGIS解析や非破壊調査による研究成果に対して,参加者からは高い評価を受けることができました。
シンポジウムのポスターはこちら → http://www.lib.tokushima-u.ac.jp/news/news15/pdf/20160120inou.pdf