【す だ ち】徳島大学附属図書館報 第129号
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○蔵本分館で「ワールドカフェ」形式の懇談会開催【蔵本分館】

大学図書館にとって、学生の皆さんをはじめとする利用者の方のニーズをくみ取ることは、業務改善を図る上でとても大事なテーマです。そのため、利用者アンケートやご意見箱の設置、懇談会の開催などを通じて色んなご意見をうかがっているのですが、ともすれば、

利用者「○○できるようにしてください」

図書館「いや、予算が厳しくて難しいです・・・」という、やりとりになりがちです。


そこで、そういった状況を打破し、もっと深いニーズを掘り起こすために、「ワールドカフェ」形式の懇談会を実施することにしました。

「ワールドカフェ」とは、「カフェのようにリラックスした雰囲気で特定のテーマについて自由に話し合い、創造的なアイディアを生み出そうとする対話法」(JapanKnowledge Lib 「情報・知識imidas2015」より)です。

「大学でこんな風に勉強したい」、「図書館で○○できたらいいのに」。そういった思いを館長・分館長・副館長と学生とで共有し、語り合うことで、これまでにないアイディアが生まれることを期待しての企画です。テーマは「あなたが思う理想の図書館」。


懇談会は、9月17日(木)18:00~19:30に開催され、12名の学生さんにご参加いただきました。今回のワールドカフェでは、15分を1ラウンドとして、3ラウンド行ったのですが、それぞれのラウンドで


ラウンド1「大学でどんな勉強をしたい?」

ラウンド2「あなたの学びと図書館」

ラウンド3「あなたが思う理想の図書館」


というテーマを設けました。まずは、自分が学ぶ上で必要なことを考えていただき、では図書館がどうなればいいか、という流れで話してもらうことを企図してのことです。また、学生さんを3グループに分け、それぞれ館長、分館長、副館長に加わってもらう形にしました。するとどのグループでも、「大学で何を学びたいか」「何を学んでほしいか」ということについて活発なディスカッションが生まれていました。


ワールドカフェの様子

ワールドカフェの様子1
ワールドカフェの様子2

ワールドカフェの様子3

ラウンド2ではテーブルを移動します

テーブル移動の様子

ワールドカフェでは、それぞれのテーブルでディスカッションされるため、全体の議事録などはつくれません。また、「最後にディスカッションの内容についてプレゼンしてもらうからそのつもりで!」と告知してしまうと『雑談のような』ディスカッションに興じることができません。そこで今回は、すべてのラウンドが終了した後に、「グループごとに、どんなことが話し合われたのか簡単に紹介してください」ということと、「『感じたこと』『提案』『アイディア』『新しい発見』というテーマで、一人一人ポストイットに自由に記述してください」ということをお願いしました。


グループからの内容紹介

グループからの内容紹介

ポストイットを書いています

ポストイットを書いています

ポストイットを貼る様子

ポストイットを貼る様子

すると、出てきたニーズは、やはり、これまでとは一味違うものになりました。一番多かったのは、「図書館ではいいサービスを行っているのに広報が足りない」というもの。だから図書館を使いこなせていない、という気づきがたくさんあげられました。また、「図書館を交流スペースにしたい」という意見も目立ちました。今回のワールドカフェで、色んな学部の学生や先生と話ができたこと、また将来の仕事の中でも「チーム医療」「多職種連携」が必要だということから出てきた意見だと思われます。また、いつも出てくる「エアコンの温度設定を快適に」「24時間開館」という意見も出ましたが、図書館の状況に譲歩して歩み寄るような提案のされ方だったように感じました。

今回の懇談会については、すでに分館ブログでも図書館ホームページでも報告していますが、具体的な要望というよりはアイディアが多く出ています。


分館ブログの記事はこちら

懇談会報告はこちら


これらのアイディアを少しずつでも実現して、よりよい図書館、「クール(カッコいい&涼しい!)」な図書館を目指して行きたいと思います。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。


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