【す だ ち】徳島大学附属図書館報 第123号
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○新任のご挨拶

徳島大学附属図書館長 吉本勝彦 
(大学院医歯薬学研究部教授)  

4月1日付で徳島大学附属図書館長に就任しました大学院医歯薬学研究部(分子薬理学分野)の吉本勝彦です。就任に際して一言ご挨拶申し上げます。本学の附属図書館の理念は、1)教育・学修と研究活動を支える、2)学生等利用者の来館型図書館・参加型図書館、であることを平成26年3月に策定しました。この理念実施のため種々の取り組みを開始しています。大学図書館は、学部の壁を越えた「知の拠点」であり、「人がであう場・交流する場」です。この点を大切にするとともに、「大学の理念・目標実現のために附属図書館は何ができるか」を常に念頭において図書館経営に取り組みたい所存です。皆様のご支援・ご協力をお願い申し上げます。


学修支援

徳島大学は平成26年に大学教育再生加速プログラム「アクティブ・ラーニング」に採択され、初年次学生を対象とした「SIH道場-アクティブ・ラーニング入門-」が全学的にスタートしました。アクティブ・ラーニングの推進において、図書館はラーニング・コモンズ、自習室、グループ学習室などの場の提供、書籍・雑誌などを管理し学生や教職員に利用を促す従来の機能に加え、図書館職員が教員と協力して作成した講義用資料の提供などの機能が求められる可能性があります。このため、現在進めている「授業サポートナビゲータ」、テーマ展示、my recommendations(教員によるお勧め本)、my thesis (教員による学位論文紹介)、study support space (教員・大学院生が学生の学習相談に対応する取り組み)、ビブリオバトル、生物・医療統計学の講習会やEBMに関するワークショップなどを充実させるとともに、新規の支援にも取り組みます。


研究支援

電子ジャーナルの恒常的な値上げ(毎年、数パーセント)、円相場の大きな変動、海外サーバから提供される製品への消費税課税の可能性の高まりなどにより、全国の大学図書館にとって電子ジャーナル・文献データベースの財源確保は予断を許さない状況にあり、実際に外国出版社との契約を打ち切ることも含めて検討せざるを得ない大学も現れています。契約中止に至ると、国内外の大学・研究機関との学術情報格差が生じ、研究の質に影響します。徳島大学においては平成23年度より電子ジャーナル・文献データベースの共通経費化が実現されていますが、運営費交付金の減少や円安などに対応する必要性から、今後の契約方針について学内での合意形成を行うことが喫緊の課題です。


社会貢献・地域貢献

附属図書館所蔵の伊能図を超高精細のデジタル画像にし、一部を図書館ホームページで公開しています。さらに、学内外の専門家による「伊能図検証プロジェクト委員会」において資料価値の検討を進めています。地域貢献のためには、徳島市立図書館を初めとする公共図書館との連携の充実が必須です。また、蔵本分館では徳島県内の他大学の医療系学部や専門学校学生による専門資料の利用が多いことが特徴的であり、支援の更なる充実について検討を進めます。


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