徳島大学附属図書館本館では、図書館で活動する「ライブラリー・ワークショップ」メンバーを中心とした有志の学生と図書館がコラボして、展示会を開催しています。テーマは海外。実際に海外へ行った学生が、自ら感じた海外の魅力、驚き、発見を写真や海外の品々で紹介しています。他の学生さんにも海外に行く意義を感じて欲しい、海外への一歩を踏みだすきっかけにしてほしい、という、企画者の思いを感じていただければ幸いです。
- 日時:2014年3月3日(月)~5月11日(日)
- 場所:徳島大学附属図書館本館3階 資料展示室
- 展示ポスターはこちら
- ※ 附属図書館本館の開館時間中は、展示資料の閲覧ができます。
- ※ 展示会は、入場無料です。
今回は、4人の学生から韓国、モンゴル、ロシア、パラオを紹介していただきました。
一人ずつ、展示に込めた思いを聞いてみましょう。
中川雅貴さん(総科3年生):韓国
みなさん韓国と聞いてどのようなイメージをお持ちでしょうか??
200カ国ほどある国の中でも、韓国は同じアジアの国であり、日本からみるととても近い国の一つです。早く、安く、短期滞在が可能ということもあり、日本人観光客数も常に上位に位置しています。
その反面、領土問題など、国際関係にもつれがあることは事実です。
僕は、交換留学生として、一年間テグ市の慶北大学に留学しました。行く前は韓国には行ったことがなく、韓国語も喋ることが出来ず、日本の報道されているイメージそのものが僕の中での韓国でした。
今回、個人的な見解も多々ありますが、この場をお借りして、僕の感じた韓国の文化・習慣・価値観など写真も添えてご紹介していこうと思います。
勝木光明さん(総科1年生):モンゴル
私がこの企画に携わった一番の理由は、皆様の常識の範囲を上回っている世界を知ってほしいと思ったからです。ただ日本で過ごす中で認識する各国のイメージでその国を知るだけでなく、実際に足を踏み入れ、体験し、感じることによってその国を知ってもらいたいと思っています。私も数は少ないものの実際に海外を訪れました。そしてそこで感じることは、私が想像してきた以上の驚きばかりです。
私が今回紹介させてもらうモンゴルという国は、日本と同じアジア地域ですが、まだまだ発展途上です。交通整備や公衆の便においてもあまり良いものとはいえません。しかしそこには大草原と動物との共生や、移動式住居、見渡す限りの大空の中で生活など、日本では決して味わうことのできない世界が広がっています。
この企画で少しでも海外に興味を持ってもらえたらと思います。そしてもし興味を持たれたなら、時間のある学生のうちに海外に行くことをお勧めします。新たな発見が大きな転機となるのではないでしょうか。
正木麻由さん(総科4年):ロシア
ひとつのものを通じて国を知るというのは、その国を深く知っていくきっかけにもなります。私の場合はそれがたまたま、ロシア人形のマトリョーシカでした。
子どもの頃に、絵本で見た「マトリョーシカ」
その不思議でどこか神秘的な人形に、強く心惹かれたのです。
あれから十数年…大学生になって、私はマトリョーシカの工場へ足を運びました。
マトリョーシカを通じてロシアという国の文化やそこに住む方々の価値観を垣間見ることが出来ました。
自分の世界を広げるヒントは、意外にも足元に転がっているかもしれません。
徳島大学の学生の皆さんにはそんなヒントをひとつでも見つけて、世界へ羽ばたいていってほしいなと願っています。
小村海さん(総科4年):パラオ、企画発案者
なぜパラオのようなマイナーな国が展示されているの?と思った方もいるでしょう。パラオを選んだ理由は、大きく2つあります。
1つは、パラオは日本との関連が深い国であるからです。日本は、第1次世界大戦後から第2次世界大戦後まで、パラオを統治していました。その名残で日系2世、3世が多く、日本語が話せるパラオ人がいたり、「ツカレナオス」、「アジダイジョウブ」などの日本語に近いパラオ語が現存したりしています。ちなみにそれぞれの言葉の意味は、「ビールを飲む」、「美味しい」です。さらに大半のパラオ人が日本へ親日感情を持っており、日本人に対して優しいです。
2つ目の理由は、パラオは世界遺産であるロックアイランドを中心に、美しい自然があるからです。パラオはミクロネシア諸島にある小さな島であり、物資や人の流入が少なく、島全体がそれほど開発されておらず、太古からの自然がそのままになっています。美しい海、空、島は爽快感を覚えさせ、心を穏やかにさせてくれます。
パラオは小さな国です。コンビニもなく、映画館やラウンドワンなどの娯楽などもありません。でも、温和で優しいパラオ人と美しい自然があります。この展示を通じて、パラオに興味を持ち、足を運ぶきっかけになれば幸いです。
企画が走り出してもなかなか作業がすすまない、ということもありましたが、苦労してここまでたどり着くことが出来ました。図書館だけではできない、楽しい展示になったと思います。
なお、1階ホールには、それぞれの国をもっと知るための本の展示も行っています。
「飛び出そう。」の一歩は図書館から。異国情緒あふれる「旅への誘い~海外へのススメ」をご堪能下さい。