【す だ ち】徳島大学附属図書館報 第86号
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附属図書館蔵本分館長の任期満了を前にして

徳島大学附属図書館蔵本分館長 吉本勝彦

前任の分館長の福井義浩教授の後を引き継ぎ、平成22年4月1日より2年間、蔵本分館長として務め3月末で任期満了予定となりました。在任の2年間、際田弘志前附属図書館長、野地澄晴附属図書館長、附属図書館運営委員および図書館職員各位にご援助、ご協力を頂き大過なく任務を遂行できました。改めてここに厚く御礼申し上げます。


昨年9月にスタートした附属図書館蔵本分館の改修工事に少しの遅れはありましたが、5月にはリニューアルオープンできる予定です。この間、蔵本会館における仮設図書館の運営に関しても学内各位のご協力を頂き、2月末に閉館することができました。平成24年度からは大塚講堂の改修および増築が始まり工事による騒音などで利用者には不便をおかけしますが、本工事は平成24年度中に終了する予定です。平成25年4月には蔵本分館・大塚講堂を中心とするキャンパスは大きく様変わりすると思います。

この2年の間に蔵本分館の歴史に触れる機会がありました。旧徳島大学医学図書館(現医学基礎A棟南側にあった2階建ての陸軍兵舎跡)の瓦や、「徳島大学医学図書館」の鉄板製横書銘板(児玉桂三元学長書)が見つかったことです。現在の北棟のうち西側の積層書庫は国庫負担金で、東側の閲覧室部分は学内外からの寄付金などを基に、昭和38年(1963年)に完成しました(詳しくは「すだち」第73、74号を参照して下さい)。当時の各個人からの寄付金の振込書が現在でも蔵本分館に残されており、先輩方の図書館建設にかける熱い思いを感じました。このように蔵本分館は現在の地で、もうすぐ50年の歳月を迎えます。建設当時からこれまでの図書館の役割は教育の支援や研究基盤の構築でしたが、現在は学生同士あるいは教員とのコミュニケーション作りや自学自習の場としての役割を担うことが求められています。このため改修後はグループ学習室やラーニングコモンズを設置しましたので活用して下さい。

最後に、蔵本分館が「蔵本キャンパスの知のシンボル」としての役割のみならず、地域医療従事者、地域住民や患者さん・家族のための適切な医療情報の発信センターとしての役割を果たすことも願って任期満了の挨拶にかえさせて頂きます。


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