【す だ ち】徳島大学附属図書館報 第71号
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○<不定期連載> 読書Fun!~司書Sが楽しく読んだ本をご紹介します(第9回)

就活関連図書の紹介,2冊目です。
11月18日に行った就活イベントに関連して,就活関連でよい本はないか,と探していて出会った面白い本たちです。

「ファシリテーション革命」(中野民夫/著: 岩波書店,2003.4)

ワークショップについて調べていたときに偶然手にしたこの本。
「はじめに」の項に,とても興味深い記述がありました。
『・・・ファシリテーターは,支援し,促進する。場をつくり,つなぎ,取り持つ。・・・(中略)・・・一人ひとりが自分自身で考え,学び,気づき,創造することを,促したり容易にしたりする。個人やグループ全体が,お互いに安心してのびのびと探求できる場をつくり,自ら活性化するのを助ける・・・』
これって・・・まさに図書館の役割ではないですか!
ちなみに「ファシリテーター」とは「進行促進役」というような意味だとのことで,『一般には参加・体験・相互作用を重視した学びや創造の場である「ワークショップ」の進行役を「ファシリテーター」と言う』そうです。
この「はじめに」を始め全編を通してとても刺激的で面白かったのですが,一番感銘を受けたのは著者の中野さんの人柄です。
「ネクタイ菩薩」を志して就職したというユーモアとまじめさ,全体を見渡す力,自分に対する正当な自信と謙虚さ。バランス感覚が絶妙なんです。
いやあ,ええ人やわあ,社会人として,いや,人間としてこうでなかったらあかんねんなあ,と何故か関西弁で感心してしまいました。
ぜひ,中野さんの世界に浸ってみてください。


所蔵情報
所在:徳島大学附属図書館本館1階新書コーナー
   請求記号:080||Iw||E069 資料ID:204001209 ほか2冊

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