有終の美を飾るべく,今回はどーんと大きく図書館職員のこだわりのこもった施設・設備を紹介します。
こだわりの品々たちが,永く愛用されることを願っています。
シリーズ最終回のご紹介はこちらの品々です。
購入物品の巻～こだわりの逸品はこれ！
5.和装本資料室・貴重資料室
和装本資料室と貴重資料室は,通常施錠されていて,一般閲覧室とは違った特別な閉架書庫です。部屋の内部は,天井,床,四面の壁が無垢の杉板貼りで,「和室」の雰囲気です。改修後の見学会で,参加者から木の香りが気持ちよいという感想をいただきました。杉板は,調湿・抗菌作用があり,資料につくダニや黴を寄せにくくする効果が期待できます。部屋は,調温・調湿対策として,24時間空調をオンにしています。改修後の今夏は,梅雨が長かったため,除湿機を運転させました。現在では湿度50％前後に落ち着いています。照明器具も変わっていて,蛍光管が地震等で床に落ちて割れないような金網をつけています。和装本資料室には,図書館改修前に閲覧室や集密書庫に点在していた比較的古い和装本及び古文書等の資料を保管しています。湿気防止のために棚が「すのこ」になっている木製書架を設置し,資料を配架しています。
貴重資料室は,和装本資料室から出入りするよう配置されていて,火事などの際,外部からの延焼を防ぐことができる防火書庫です。和装本資料室と同じ木製書架があるほか,地図が収納できる和箪笥風の資料棚を設置していて,「蜂須賀家家臣成立書并系図」及び「絵図・古地図」等の貴重資料を保管しています。
このように特別の配慮をした部屋は,残念ながら一般には公開していません。部屋や貴重資料等を利用するためには,特別の申請,許可が必要です。ここでは写真で内部をご紹介いたします。
◎和箪笥風資料棚
◎和装本資料室
◎貴重資料室
リサイクル・修理の巻～”もったいない”から使いましょう！
5.側板,天板の再利用(1階閲覧室の書架,カウンター後ろの棚)
皆さん,図書館の書架をじっくり観察したことってありますか？下の写真を見てみて下さい。これは,新図書館に移転してきたばかりの1階閲覧室の書架を撮影したものなんですが,なんだか殺風景な感じがしませんか？
ここに設置された書架は旧図書館で利用されていたものを再利用したものなのですが,この書架には,もともと側板(書架横に取り付ける木の板)がなく,横の金属部分が剥き出しになってしまうタイプのものだったので,新しく明るい雰囲気になった図書館に設置すると,無機質な感じが浮き上がって見えていました。
そこで,ないなら作ってしまおう！ということで,ぴったりサイズの木の側板を特注しました！！
側板つながりでもう一つ。
側板がなく,新たに後付けした書架もあれば,移転に伴い,廃棄される運命の側板も・・・
図書館では,そんな側板も捨ててしまうには忍びなく思い,業者さんにお願いしてカウンター後ろにジャストフィットする棚へとリメイクしてもらいました！！
まだまだ現役で長く頑張ってくれそうです。
