【す だ ち】徳島大学附属図書館報 第48号
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○徳島大学附属図書館が学生によるブックハンティング実施

〜参加者からの感想文〜

ブックハンティングについて

薬化学教育部博士前期課程1年病態神経薬学分野 梅田真洋

私は学部生時代からよく図書館を利用していましたが図書館の蔵書が偏っていると感じていました。百科事典のように分厚く,分野初心者にとっては大変読みにくい本がずらりと並んでいる反面,読みやすい入門書が少なかったからです。教授の先生方にとっては内容の薄いものは物足りなく感じて選ばないだろうから仕方のないことだと思いました。そのため試験前に参考書を理解するための勉強をしていました。分厚い本のあちこちをいったりしてようやく理解できるという形だったので非常に苦労した思い出があります。これが大学の勉強なんだと思いつつもいきなり上級者用に行かなくても済む入門書がもっと欲しいと思っていました。また院生になり,ドラッグストアでアルバイトをするようになってから勉強するために図書館にいって驚きました。保険薬局で働く人のための分野の本はそこそこあるのに対してドラッグストアで売られているOTC医薬品関連の本があまりにも少なかったからです。いくら学部の授業ではほとんど触れないことであるにしてもあんまりです。これはさすがに困ったので本屋に買いに行きました。
以上のような点が物足りないと心の中で思っていたのでこのブックハンティングはまさに渡りに船でした。自分が読みたい,これが足りないと思う本をその場で購入リストに載せてもらえるなんて夢のようです。本を選んでいる時間は本当に楽しくてあれもこれもと考えてるうちにあっという間に過ぎていきました。その中で私が選んだ本はドラッグストアで売られているOTC医薬品に関する本,よく聞かれる漢方薬についてまとめてある本,薬剤師免許をとった後の進路を決める手助けとなる本などです。現場で働き出した院生としての立場で欲しい本を選びました。みなさんが僕の選んだ本を手にとってためになったなと思っていただいたら幸いです。自分たちの勉強を,未来の後輩たちの勉強を助けることになるこのブックハンティングが来年以降も続いていくことを願っています。


ブックハンティングの体験談

総合科学部人間社会学科国際文化コース3年 上西はるか

私が今回初めての試みとなるブックハンティングに参加した理由は, 授業中に先生が紹介していたこの附属図書館の試みがただ単純に面白そうだと感じて 是非にと自分から名乗りを挙げたのです。 同じく,本が好きでよく私とも本について話をする友人がいたので聞いてみると, その友人もその試みに目を輝かせ,行きたいと申し出てくれました。 当日,友人と連れ立って,紀伊國屋書店という大きな本屋さんへと向かいました。 係りの方から簡単な指示を受け,私たちは本屋の中で自由に本を物色し,選択 していったのですが,操作も簡単なもので,次から次へと本屋の中を何往復もしていました。 文系の私が選ぶと,専門書は少なくなり,あらゆるジャンルの物を選んでしまいましたが,選んでいる最中も図書館に来る学生の手に取って貰える本であるか,などよくよく考えていました。 しかし,せっかくこういった機会を与えてもらっているのならば,文系なら同じ文系の学生に求められるような本を選びたい,と思いながらやっていた気がします。 そう思うとこのブックハンティングは,本を選択している学生にも,また, 図書館に来る学生にも学生目線からの本を入荷できるということで大変素敵な試みなのではないでしょうか。 実際に,このブックハンティングを行ってみて,自分の選んだ本が図書館に並べられ, 借りられるという利点はもとより,それを他学生にも借りて欲しいと思う自分がいて, 図書館側の立場に立てたように思います。 今回の試みで,私にとって図書館がより身近なものになったことはいうまでもありません。 今後もっと,こういった学生が楽しんで行えるような試みがあれば, 日常的に図書館に通う学生も増えるのではないでしょうか。 なにより,今回のような図書館の試みを私は大歓迎です。


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