【す だ ち】徳島大学附属図書館報 第46号
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○徳島大学蔵本祭解剖病理展で図書館資料が展示されました

〜土井さんの寄稿文〜

第24回徳島大学蔵本祭解剖病理展に貴重な資料をお貸しくださりましてありがとうございました。去る11月1日〜3日までの計3日間で合計1,000名を超える来場者をお迎えし,好評のうちに幕を閉じることができました。 昨年度までは正常臓器,病理臓器の展示,各疾患の概説を記したポスターが主体であったため,医学古文書を展示する企画を組み入れたのは今年度が初めてでした。普段中々目にする機会の無い貴重な資料に,いったん足を止めしばし見入っていた来場者も多々いらっしゃいました。 特に医療系の学生たちにとっては自分たちが現在使用している綺麗な教科書との差に新鮮な驚きを感じてもらえたと思います。印刷技術,製本技術の差こそあれ,解剖学は100年前も今も殆ど変わることはないように思えます(顕微解剖学は除いて)。
古い教科書に記載されていることがでたらめであったり,事実無根の図譜にすぎないということはありえません。ではなぜこんな昔に完成された学問である解剖学をこの21世紀に入った今になっても「解剖学実習」というかたちで行うのか?
それは究極的には自分の目で実物を観察するという医学の基本を身につけさせるためにあるのではないでしょうか。学生のみならず,一般来場者にもこの大切なことを認識していただくべく,お借りした古文書の前に「解剖病理からみる医学史」というポスターを掲示しました。 そのポスターの縮小版は興味のある多数の来場者が手にとっていかれました。医学の歴史を顧みるのは私たち学生のみならず一般の方にとっても有意義なことであると信じております。今回は蔵本祭を通してその機会を提供できたことを徳島大学附属図書館の皆様に心よりお礼申し上げます。

解剖病理展委員長 土井 洋幸


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