附属図書館長再任にあたって 2017.11.28


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附属図書館館長
吉本勝彦


附属図書館長再任挨拶の機会に、附属図書館の現在の課題と学修支援の現状を紹介します。

1. 電子ジャーナル・データベース継続は危機的状況

電子ジャーナルおよびデータベースの恒常的な値上げ(年あたり数パーセント)、平成27年10月からの「国境を越えて行われるデジタルコンテンツの配信等の役務の提供に係る消費税」課税の導入、さらには運営費交付金の削減などにより、電子リソースの財源確保は非常に厳しい状況にあり、平成29 年度から文献データベース「Web ofScience」を中止せざるを得ない状況になりました。

平成30年度は現在の電子ジャーナルパッケージおよびデータベースを全学共通経費で維持の予定ですが、平成31年度からは大幅な予算の削減が求められています。このため、今後の電子ジャーナル・データベース購読の整備方針を決定すべく「電子ジャーナル検討のためのワーキンググループ」を設置し検討を始めています。

2. オープンアクセスの推進が求められている

ウェルカム・トラスト(The Wellcome Trust)や米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)などの研究費助成団体は研究成果のオープンアクセスを義務化しています。我が国でも「全ての研究成果論文を、原則としてオープンアクセスの対象とする。」(科学技術振興機構)「論文が原則としてオープンアクセスとなるように、公募要領等にオープンアクセス化の推進について明示するものとする。」(日本学術振興会)などの方針が定められています。

論文をオープンアクセスにするためには2 つの方法があります。高額の掲載料を払ってオープンアクセスジャーナルなどでオープンアクセス掲載とする方法と、論文の掲載から一定期間(例えば1 年)の経過後、論文の最終原稿版を機関リポジトリで公開する方法です。 徳島大学は、学術情報の公表による学術研究のさらなる発展とイノベーションの創出、 研究成果に関する透明性の確保と質の保証などを目的として「徳島大学におけるオープンアクセスに関する方針」を平成28 年1 月に裁定しました。これは学術論文などの研究成果を「徳島大学機関リポジトリ」によって公開するというものです。「徳島大学機関リポジトリ」によって公開された論文は、Google などの検索エンジンを通じて、誰でも制限なく読むことができます。

論文がアクセプトされたら速やかに最終原稿版を附属図書館までお送り下さい。指定された期間の後、リポジトリでの公開を行います。オープンアクセス論文については論文情報提供で十分です。詳細は「徳島大学におけるオープンアクセスに関するガイドライン」を参考にするとともに、不明の点はお気軽に附属図書館にお問い合わせください。

3. 学修支援にご協力を

蔵本分館では教職員のご協力を得て、以下の学修支援を行っています。「授業サポートナビ」では授業に必要な図書等(各2 冊)を各授業科目に即して配置するとともに、担当教員が図書のコメントを加えたA4 サイズ1 枚の「学修の道しるべ」を作成しています。その他、教員の監修による「テーマ展示」(図書・雑誌および関連したiPad アプリの展示)、教員や徳島大学関連の学外者によるお勧め本を紹介する「My Recommendations」、学位論文の内容や研究時のエピソードなどを紹介する「My Thesis」の取り組みを行っています。


多くの教職員は附属図書館から足が遠のいているのが現状です。現在の図書館はラーニング・コモンズやグループ学習室を設置するとともにICT 環境も整備し、従来とは見違えるようになっています。ぜひ図書館に立ち寄って頂けますようお願いします。


(本稿は「徳島大学大学院医歯薬学研究部だより 第6号2017年11月15日」に掲載されたものである。)